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街の食堂は第二の我が家~借りている部屋の鍵で入れる入居者専用食堂「トーコーキッチン」《ワクワク賃貸物件集》

〈物件コード:ワク賃012〉

今回のワクワク賃貸物件は、いつもと少し毛色が異なります。
ご紹介するのが「賃貸住宅」ではなく「入居者さん専用の食堂」なのです。

 

食堂を運営するのはJR横浜線「淵野辺」駅周辺を中心に約1600室の賃貸物件を管理している有限会社東郊住宅社。

「トーコーキッチン」と名付けられたこの食堂は、同社が管理する賃貸住宅の入居者さんのためにつくられ、2015年12月にオープンしました。

その後、テレビや雑誌などで数多く紹介され、2016年度グッドデザイン・ベスト100および特別賞[地域づくり]を受賞されるなど、大変注目されています。

今回は入居者さんたちが食事を楽しまれている様子を拝見しながら、同社の池田峰社長のお話を伺ってきました。

まずは「トーコーキッチン」の利用方法から紹介しましょう。

 

 

「トーコーキッチン」の営業時間は朝8:00から夜20:00までの12時間。

朝食(8:00~11:00)、昼夕食(11:00~20:00)のメニューはツイッターやFacebook、インスタグラムなどSNSで毎朝配信されます。

昼夕食のメニューは日替わり定食1種類、週替わり定食が2種類用意されています。

全部で80~90種類あるメニューの中から日替わりは毎朝、週替わりは毎週発表されるのですが、何が選ばれるか、そのときまでわかりません。

 

 

ここで驚くのがその値段。

朝食は100円、昼夕食は500円で提供されているというからビックリです。

「そんなに安いなんてレトルトでも使っているんじゃないの?」なんて思った方もいるかもしれませんが、それは大間違い。

腕利きのシェフが安全な食材を用いて、心を込めて手作りしてます。

それなのになぜこんな値段で成り立っているかというと、東郊住宅社が食事をあくまで入居者さんへのサービスとして提供しているからで、朝食は完全な赤字、昼夕食で利益が出た場合は食材のレベルアップに充てておられるとか。

普通のお店と違って利益分が削られているから安いんですね。

 

 

さて何を食べるか決めたら、「淵野辺」駅北口から徒歩2分の場所にある「トーコーキッチン」へGo!

このとき忘れてはならないのがお部屋のカードキー。

玄関扉を施錠するから忘れないでしょうけれど、カードキーを持っていかないと「トーコーキッチン」に入ることができないのです。

 

 

こちらがそのカードキーです。

 

 

カードキーの使い方は至って簡単。

「トーコーキッチン」の扉にある受け口にカードキーを挿し込んで、右にグルっと回すだけ。

ちなみにこのカードキーは専用の機械を用いないと複製できず、鍵穴もないので、セキュリティレベルは抜群です。

 

 

さあ、では「トーコーキッチン」の店内に入ってみましょう。

モクチン企画が手掛けた内装は、清潔で、温かみがあって、洒落ているけど主張しすぎてなくて、とても落ち着く雰囲気です。

 

 

食堂に入って座席を確保したら、厨房近くに備え付けられている注文票を書きに行きます。

 

 

注文票には食べたいメニューを選ぶほか、白米・雑穀米のどちらかもチョイスし書き込みます。

 

 

注文票を店員さんに渡したら、好きな動物のフィギュアを選び、席で待ちます。

料理ができたら、店員さんが「ゾウさんの方」「ライオンさんの方」というふうに声を掛けてくれます。

番号札じゃないところが楽しくていいですね。

 

 

自分の選んだ動物の名前を呼ばれたら、フィギュアを持って、厨房まで料理をいただきに行きます。

いやぁ、ホント、美味しそう!

 

 

大家さんや街の人が家庭菜園でつくった野菜を持ってきてくださったときは、それを使った一品料理もおまけでいただけます。

何だか気持ちがほっこりしてきますね。

 

 

あとは楽しく食事をし、食べ終わったら、食器を返却口に持って行くだけ。

寮の食事のとり方にちょっと似ていると思います。

 

 

ところで食事をしていると、

「どこのアパート?」

「何か困っていることはない?」

と東郊住宅社の池田峰社長(写真左)に声を掛けられることがあります。

話しかけられた入居者さんは、エアコンの調子が悪いとか、ご近所の声がうるさいとか、トラブルを抱えていれば、その場で気楽に伝えることができます。

私も賃貸管理をしていますが、「ちょっとぐらいなら我慢してしまおう」と考え、退去するまで言わずにおられる入居者さんが多いことに驚くことがあります。

そういう不満を社長自ら「御用聞き」してくれて、芽のうちに摘み取ろうとしてくださるのはとてもありがたいことじゃないでしょうか?

 

 

「淵野辺」駅周辺には青山学院大学、桜美林大学、麻布大学のキャンバスがありますが、「トーコーキッチン」ができて以降、学生さんたちが選ぶ部屋の分布図が変わってきたそうです。

以前は「淵野辺」駅と大学の間にある物件を選ぶ傾向が強かったのだけれど、最近は「物件」⇒「淵野辺」駅⇒大学というルートで探す方が増えたとか。

つまりマップの黄色いエリアはかつて青山学院大学の学生さん、赤い部分は麻布大学の学生さんが好んで住んでいたのですが、今はこれが逆になったそうです。

大学の行き帰りに「トーコーキッチン」に寄ることを考えたら、それが無駄のないルートになるので、学生さんたち、賢い選択をされるもんだなあと感心します。

 

 

「ツイッターにこんな書き込みがされていました」と池田社長が教えてくれました。

「トーコーキッチン」は東郊住宅社が管理する物件に住んでいる方専用の食堂なのですが(注:ほかに大家さんや東郊住宅社の関係者は利用することができます)、入居者さんが一緒であれば、友だちも食事をすることができます。

学生さんの間では、入居者さんたちが「トーコー民」と呼ばれているそうで、こんなふうにツイッターで「トーコーキッチンで食事をしたいから、同行してよ」とトーコー民に同行依頼をしているのです。

何だか「選ばれし民」みたいで、誇らしくなりますね。

 

 

せっかくなので利用中の入居者さんたちに利用状況や感想などを伺ってみました。

こちらは、入居者さんとそのお子さん、入居者さんのお友だちという組み合わせのお客様。

「今日は友だちが家に遊びに来てくれたのですが、お昼をつくるのがちょっと面倒だったので、トーコーキッチンに連れてきました(笑)。安くて美味しいので友だちも喜んでくれました。

ここには休日、主人と一緒に朝食をとりに来ることが多いです。

ひとり100円で手の込んだ食事をいただけて、私も朝食の準備をしなくて済むから本当に助かってます」

なるほど、主婦は三度三度の食事をつくるのも大変な労力ですから、たまに手を抜けるのがありがたいというのはよくわかります。

小さなお子さんを連れて来ても歓迎してもらえるというのもありがたいですよね。

 

 

こちらの方は私が取材している間に何と2度も来店されました(11:30ごろと13:30ごろ)。

2度とも同じ日替わり定食を食べておられたので、不思議に思ってお訊きすると・・・

「今日の日替わりは大好きなメニューなので、さっきは朝食、いまは昼食として食べに来ました。このあと夕食も来て同じものをいただく予定です!」

何とまあ、1日3食全部同じ食堂で食べるのもビックリですが、同じメニューを選ぶのもビックリ。

あまりに面白いので、さらにお話を伺うと、以前は違う駅に住んでいたのだけれど、テレビで「トーコーキッチン」のことを知り、わざわざ近くに引っ越してこられたのだとか。

「トーコーキッチンで食事をすればいいから、家には食器がひとつもありません。コップもないんですよ(笑)」

そんな衝撃的(?)なことも言っておられました。

トーコーキッチンのファンぶりも、ここまでくるとすごいです!

 

 

最後に、この日のメニューを簡単に紹介しましょう。

こちらは日替わり定食で「牛肉のイタリアンサラダ仕立て」がメイン。

ほかに副菜2品、豚汁、ご飯と、おまけのジャガイモ料理です。

 

 

こちらは週替わり定食で、「白身魚の醤油煮」がメイン。

肉料理だけでなく魚料理も選択できるようになっているのが嬉しいです。

「トーコーキッチン」を利用される入居者さんの中には、ひとりで暮らしておられるご高齢の方もおられるので、メニュー選びにはバランスも図られています。

 

 

こちらも週替わりメニューで「ビビンバ丼」。

トーコーキッチンの料理は多国籍でもあるのです。

これらが全部500円(税込)というのだから、人気があって当然です。

 

 

日替わり・週替わり定食のほか、「カレー会長」(500円)、「ハヤシ社長」(500円)、「シェフのカレーライス」(600円)、「シェフのハヤシライス」(600円)、キッズプレート(300円)という定番メニューも用意されています。

写真は「ハヤシ社長」。池田峰社長がご自身で開発したハヤシライスで、奥様に、

「結婚したら僕のハヤシライスをずっと食べ続けることができるよ」

と言ってプロポーズしたという自信の一品。

「今では結婚してなくても、ここに来れば食べられるようになっちゃいました」(池田社長)というのはご愛敬ですね。

 

 

「ワク賃012」としてご紹介した「トーコーキッチン」はいかがでしたでしょうか?

東郊住宅社は以前から敷金・礼金ゼロ、退去時の原状回復工事代負担ゼロ、鍵交換代ゼロなど、入居者さんにとって嬉しい条件を揃えた募集をしておられましたが、そこに「入居者専用食堂」サービスが加わり、まさに充実の一途。

少し通勤・通学が不便になっても淵野辺に住んで「トーコー民」になりたい!という方が増えているというのも納得です。

他のワクワク賃貸物件では「空いたら一度見てみたい!」という方を常時受け付けていますが、「ワク賃012」の場合は「トーコーキッチン」周辺に空いている部屋がないか、東郊住宅社へお問い合わせください。

 

【会社情報】

有限会社東郊住宅社

住所:〒252-0234 神奈川県相模原市中央区共和1-3-43

TEI:042-756-8282 Mail:info@fuchinobe-chintai.jp

営業時間:9:00~19:00(年中無休)