《 入居者インタビュー 》Vol.006

DIY初心者でもここまで素敵にできた!~「DIY応援賃貸マンション」に入居した2組のDIYはじめて物語

投稿日:2020年10月1日 更新日:

「DIYで理想の部屋をつくりたいあなたを応援する賃貸マンション」として「ワクワク賃貸物件集」でご紹介した「ワク賃023」。こちらはキッチンやトイレなど水回りを新品に交換するなどの基礎工事は完了していて、あとはプロのサポートを受けながらDIYで賃借人さんの好みに変えていくことができる物件です。

人気の空間デザイナー、坂田夏水さんのお店「Decor Interior Tokyo」で事前に内装の相談ができ、さらにDIYの施工をサポートする会社「クラディ(旧・DIYER’S PARTY)」が工具のレンタルやDIYの施工サポートをしてくれます。

さらにはDecor Interior Tokyoで購入するDIY建材を、金額にすると20万円相当分までオーナーが負担してくださるという特典付き! ここまでDIYを応援してくれる賃貸物件は珍しく、大きな注目を集めました。

そんな「ワク賃023」のコンセプトにひかれて、今年の春に契約しされた2組の入居者さんを訪問し、DIYで変貌を遂げたお部屋を拝見。あわせてその暮らしぶりやDIYに挑戦した時に感じたことなど、お話を伺ってきました。

DKと和室がつづく造りになっていました

インタビューに移る前に上の画像をご確認ください。
こちらがDIY前の「ワク賃023」のリビングダイニングの写真です。
この姿をよく目に焼き付けておいていただければと思います。

暁生さん:景山暁生さん(会社員・Webディレクター)

萌子さん:景山萌子さん(会社員・Webデザイナー)

津島さん:津島大地さん(会社員・アパレル商品企画)

徹底したサポートで入居後のDIYに対する不安が解消されました
<ナマケモノグッズやダーツボードがお迎えする景山さんご夫妻の部屋>

景山暁生さん・萌子さんご夫妻

お部屋に入って、まず目についたのが壁の色です。深いグリーンやワインレッドなど、珍しい色を選ばれたんですね。

萌子さん

せっかくDIYができる物件なので、よくある賃貸の色にはしたくないと思っていました。Decor Interior Tokyo で相談を受けた際、一般的に使われてない色は何かと考えたところ、くすんだ濃い色というのはないな、と気づいて。見本の中で赤と青にひかれて、この2色に合う色として、緑と水色を選びました。

そのおかげで、とてもおしゃれで個性的な空間になっていて、カラーコーディネートの楽しさが伝わってきます。

暁生さん

たとえ失敗しても後から塗り直せば良いと考えていたので、色選びは気楽にすればいいと思っていたのですが…。

萌子さん

私がかなりこだわったため、打合せは1時間半の予定だったのに、3時間もかかってしまいました。じっくり付き合ってくださったDecor Interior Tokyo さんには本当に感謝しています(笑)。

ところで部屋にダーツボードがあるのですが、お2人の趣味ですか?

暁生さん

はい。2人とも競技ダーツをやっていて、ちょうどリビングの一角が練習スペースとして最適だったので、自分たちでダーツボードを設置しました。

景山夫妻がDIYでつくったダーツボード

とても楽しそうですね。そもそも、お2人はどんな暮らしに憧れて物件選びをされていたのですか?

萌子さん

以前は8畳くらいのワンルームに2人で住んでいて、「広い部屋に住みたいね」と話し合って、家探しを始めました。最初は有名な賃貸検索サイトを使っていたのですが、なかなかなくて…。最後に「グッドルーム」でこの物件に出会いました。

DIY後のお部屋がこちら!

見つけた時、どんな印象を持ちましたか?

萌子さん

築年数が古いという点は不安でしたが、「全部、自分でDIYできるのはすごいね」という話になり、物件を見に行くことにしたんです。

こちらのマンションにはDIY後のモデルルームがありましたが、そちらもご覧になったんですよね?

暁生さん

はい。おかげでイメージがつきやすかったです。ただ、モデルルーム以外の部屋は何もない状態なので、びっくりました。改めてDIYをしっかりやらなくてはいけないんだな、と思いました。

今までDYIのご経験はありますか?

暁生さん

DIY自体はそんなにやっていなかったのですが、ものづくりは好きなので、それに関して抵抗感はなかったです。

最終的にこの部屋に決めたポイントは?

萌子さん

別の物件も見に行っていたんですけど、そこも築年数が経っていて1回持ち帰り。その後に今のマンションに来たら、「ここでいいじゃない!」とすぐに決めました(笑)。

そしてDIYに取り掛かったのですね。クラディさんの初期サポートは2日間受けられるそうですが、景山さんは2日連続ではなく、1日作業を行い、翌週にもう1回作業をされたと聞きました。

暁生さん

そうです。1日目は僕の両親、2日目は2人の会社の先輩カップルが作業の応援に駆けつけてくれました。

左はお父様。右は先輩カップル。

どこに何色を塗る、といったことは事前に決めていたのでしょうか?

萌子さん

それは当日の朝です。ペンキの缶を開けて蓋を並べて、「ここは何色にしよう」と1つずつ私の感覚で決めていきました。

どこに何色を塗るかは当日の朝に決められた。

あまりDIYのご経験がなかったということで、ペンキ塗りは大変だったのでは?

萌子さん

こんなに大きな面積をペンキで塗るのは初めてだったので、最初はすごく緊張しました。みんなが「壁に名前とか書いてみたら?」と言ってくれたので、自分たちの名前を書いたんです。それで少しリラックスできました(笑)。

おふたりの名前を大きく書くところからペンキ塗りスタート!

DIYの時間はどのくらいかかりましたか?

暁生さん

朝8時半から始まり、夕方18時に終わっている予定でしたが、最終的には20時くらいまでかかりました。毎回、両親や先輩カップル以外にクラディの石井麻紀子さんをはじめ、スタッフの方たちが手伝ってくださったのですが、この1LDKの規模でも、さらに2,3人いた方がいいなと感じました。

DIY作業中の様子。

長時間一緒に作業を行って、絆も深まったのではないでしょうか?

萌子さん

特に夫の母にはこれまで何度かお会いしていたのですが、あんなに長く一緒にいたのは初めて。実はLINEの交換もDIYの日に行ったんです。DIYのおかげで距離がグッと近くなり、今ではお料理を教えてもらったりしています。

初日の作業終了時に撮影。2段目がお父様とお母様。

2日目の記念写真。右奥の2人が先輩カップル。

初めて大型DIYを経験されて、いかがでしたか?

暁生さん

事前にイメージを膨らませつつ、当日、妻が現場監督として(笑)的確な判断をしてくれたので、理想の部屋になりました。住んでからもいろいろ手を加えることができますから、さらに愛着が湧いて、住みやすい部屋に進化していくのではないかと思います。

入居後はどのようなDIYを行いましたか?

暁生さん

先ほどお見せしたダーツボードは、入居後にラブリコを設置して付けたんです。天井などに穴を開けることにはまだ抵抗があって、ラブリコを選択しました(苦笑)。

ラブリコで取り付けたダーツボード。

DIYが自由にできると聞いても、心配でしたか?

暁生さん

賃貸物件に住む立場としては「何かあったら大変」と常に不安に思っています。特に契約時に膨大な文章量の契約書を交わしますが、内容を完全に理解しているわけではありません。だから「自由にDIYができる」と言われていても、最初は半信半疑でした。しかし管理会社のハウスメイトさんが積極的にコミュニケーションとってくださっているので、少しずつ安心できるようになりました。

萌子さん

一般的な管理会社さんでは、最初の契約時と退去時しかお会いしないので、これまで何かあっても言いにくかったんです。でもハウスメイトさんとは密に連絡を取ることができるので、そういう点では安心感があります。

今後やってみたいDIYを教えてください。

暁生さん

寝室の方は高級感をテーマにしたかったんですけど、まだイメージ通りにできていませんので今後取り組みたいです。またベランダをウッド調のくつろげるスペースにしたいと考えています。

萌子さん

私はナマケモノグッズを集めるのが好きで、ぬいぐるみもたくさんいるんです。この子たちに合うように、天井に人工の草を生やしたいですね(笑)。

お気に入りのナマケモノグッズ。

これからDIY物件に住みたい人にアドバイスをお願いします。

暁生さん

当日はまっさらな状態でDIYをスタートするので、事前にある程度イメージを固めておかないと、何をしていいのかわからなくなると思います。私たちの場合は妻がどういうふうにしたいのかが明確だったので、僕は手を動かすだけで済みました。ある程度、内装のテイスト、家具の配置など、ベースをしっかり考えておいた方がよいのではないかと思います。

自己流で行っていたDIY プロと一緒に作業して、多様な技術を習得できました
<こだわりの家具を主軸とした統一感のある津島さんの部屋>

津島大地さん。

津島さんの部屋を拝見すると、本当にすっきりした気持ちの良い空間になっていますが、もともとはどんな暮らしをしたいと思っていましたか?

津島さん

モノトーン系で、できるだけ物が少ない生活をしたいなと思っていました。学生の頃初めてひとり暮らしをした部屋では、賃貸住宅のルールをよく知らなくて、勝手にDIYをして、退去のとき叱られました(笑)。そのあとは友人などとのルームシェアが続いたのですが、あまり自分の好きなテイストにはできなかった。だから次こそは、自分の理想の暮らしをしてみたいと思っていました。

津島さんがDIYされたお部屋。

「ワク賃023」はどうやって見つけたのでしょう?

津島さん

まさかDIYができる物件があるとは考えていなかったので、DIY可という条件では探してはいませんでした。それよりは大きな家具を置きたかったので、「古くてもいいから広い家」という条件で物件を調べていて。そうしたら、たまたま「グッドルーム」でこの物件を見つけました。はじめはさっと流してしまったのだけど、何か心に引っ掛かっていて、戻ってよくよく内容を読んでみたら、「DIYもできます」と書かれていたんです。

もともとDIYはお好きだったんですか?

津島さん

はい。先ほども言いましたが、初めて賃貸した部屋は勝手にDIYをしたぐらいですから(苦笑)。「部屋は希望通りに広いし、さらにDIYができるなんて最高じゃないか!」と思って、内覧に行くことにしたんです。

実際ご覧になっていかがでしたか?

津島さん

築年数が古かったので、内覧前は水回りがどんな感じか心配でした。でも全部リニューアルされていたので、その不安は解消されて。何よりDIYを自由にできるところが、非常に面白そうだと思いました。最初のDIY代も支援してもらえますし、以前、賃貸でDIYを行って退去時にすごくお金がかかった経験をしているので、原状回復をしなくて済むところも安心しました。

それで入居を決められたんですね。Decor Interior Tokyo での事前打合せには、イメージを固めてから行きましたか?

津島さん

ええ、その場で衝動的に決めたくなかったんです。いくらDIYが自由にできるからといえ、いったん貼ってしまった壁紙を変えるのは大変だと思っていたので。それなら事前にしっかり決めたうえで打ち合わせに行こうと考え、壁紙のメーカー、サンゲツのショールームを訪ね、サンプルを大量にもらってきました。それを持って行ったので、Decor Interior Tokyo さんにはすごく驚かれました(笑)。

それは驚きますよね(笑)。配置する家具も事前に決められていたのでしょうか?

津島さん

家具は元々すごく好きで、テーブルと照明は決まっていましたが、それ以外は明確には決まっていなかったです。

津島さんは2日連続でDIYを行ったそうですね。

津島さん

ペンキを塗る面積が大きかったので、すごく時間はかかりました。また壁紙も真っ白だったため、きれいに貼らないと粗が目立ってしまうんです。作業は楽しかったけれど、大変でした。クラディさんが「DIY学校」の企画に掛けてたくさんの方を集めてくださったので、本当に助かりました。

DIY作業中の風景。

塗装作業中の津島さん。

実際に作業してみて、どんな発見がありましたか?

津島さん

今まで自己流でやっていたので、養生が重要であることも知りませんでした。今回プロの方にご指導いただいて、塗る前の下準備が、非常に大切だということがわかりました。

津島さんは入居後も積極的にDIYを行っているそうですね。

津島さん

住んでいるうちに壁のヘリの部分も薄いグレーにしたくなって塗り直したり、洗濯機の上部に棚を設置したりしました。一番大きいのは、部屋のイメージの源となった照明の設置です。

入居後に設置した棚。

照明は完全に壁に据え付けられていますが、この位置は津島さんが決められたのでしょうか?

津島さん

もともと脇の壁につけたかったのですが、それがつけられるかわからなかったので、クラディの石井さんに確認していただきました。結局、脇の壁はNGだったんです。たぶん確認しなかったら、僕は勝手にやってしまって、汚くなっていたと思います。

壁に穴を開けて照明器具を設置。

入居後もクラディのサポートを受けられるんですね。

津島さん

そうなんです。自分がやりたいことをなんでも気軽に相談できますし、しかもこのマンションの1階にスタジオがあるから、すぐ来てくださるのは心強いです。

設置した照明器具と津島さん。

実際に暮らしてみていかがですか?

津島さん

すごく快適です。ストレスはないし、広いですし。

これからどんなDIYに挑戦したいですか?

津島さん

カーテンのレール部分を上げたいということと、できれば靴箱をペンキで塗りたいです。ほかにハウスメイトさんから提案を受けて、壁を漆喰にすることも考えています。壁紙の上から塗れる漆喰を研究している機関があるそうなんです。

そんな動きがあるんですね

津島さん

そういったトピックスも今のDIY賃貸に住んでいるから教えてもらえるんだと思います。ほかにもベッドルームや家電を新しいもの変えようとか、やりたいことはまだまだたくさんあります。

DIY賃貸に興味のある人には、どんなことを伝えたいですか?

津島さん

周囲に「DIYができるなんて面白いね」という人は多いんですけど、実際に自分でやるとなると「本当にできるのかな?」と不安に思うようです。確かにDIYを行う2日間は作業が長時間に及ぶので、DIYが好きでないときつい部分はあると思います。「家賃が安くて済む」という理由だけでこの物件を選ぶと結構大変でしょう。でも夢を実現したい人には、最高の環境ですね。

DIYに慣れていないと、作業量にびっくりするかもしれません。

津島さん

家を決めてからでないとDIYに取り掛かれないので、そこがハードルの高いところではないでしょうか。事前にDIYのワークショップなどがあると、もっと挑戦しやすくなるのでは、と思います。そのあたりは、ぜひ運営の皆さんの今後の参考にしてもらえれば、と思います。

取材を終えて

同じ間取りでありながら、まったく異なる魅力を持つ部屋にセルフリノベーションした景山さんご夫妻と津島大地さん。お話を伺っていて、どちらも「自分たちが思い描く理想の住まい像」をしっかり持っていて、それを実現するための労力をおしまない、という姿勢が共通していると感じました。

すでにでき上っているものを楽しむ、ということも一つの選択肢です。しかしせっかく思い描くものがあるのならば、一から作り上げていき、世界中を探してもどこにもない、「私たちだけの城」を作ってみてはいかがでしょうか。それを実現するお手伝いをしてくれるのが、DIY賃貸なのだと思います。

取材・文:桂泉晴名

-DIY賃貸推進プロジェクト, 入居者インタビュー

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