《 ワクワク賃貸妄想中 》Vol.040

“モテ部屋”の考察

投稿日:2023年4月13日 更新日:

トイレの音が気になる部屋はNG

松本救助著『あの娘を落とす間取り』

5年ほど前、セブンイレブンで買い物中、書籍コーナーに置いてあった1冊の本に目が止まった。
『あの娘を落とす間取り』(松本救助著/宝島社刊)というマンガで、実に気になるタイトルだったので迷わず買い物かごに入れた。
帰ってさっそく読み始めたのだが、最初の章はトイレがテーマで、簡単に言うと、トイレの音が聞こえる部屋だと女性は長居しない(当然お泊りもしない)という内容。初っぱなから納得のいく考察で惹き込まれた。
僕には女性の気持ちが完全にわかるわけでは無論ないけれど、男の自分にしたってトイレをしているときのさまざまな音を女性に聞かれたら恥ずかしい。
昨年暮れ、母と2人で京都旅行に行き、同じ部屋に泊ったのだが、母が相手でもトイレの音を聞かれるのには抵抗があった。父だったら全く平気だから、異性に聞かれたくないということなのだと思う。
自分がそんななので、女性が彼氏の部屋に遊びに行ったとき、トイレの音が聞こえる部屋だとトイレに入りにくく、当然長居しづらいという気持ちは想像がつく。
この本では、居室とトイレとの間が扉ひとつしかない部屋をそもそも選んではいけないが、今いる部屋がそういう部屋だったら、どのように工夫すればよいか、解決策を示してあった。
詳細の説明は控えるけれど、新築やリノベーションのコンサルティングを生業とする身にとって、これはとても刺激的な視点だった。

以来、ずっと考え続けているのだが、単身者向けのワンルームマンションは需要(=借主)が供給(=賃貸物件数)を大きく下回っていて、空室が非常に目立つ。そんな時代だから、不動産オーナーさんや管理会社は“モテ部屋”という視点でリノベーションをしたら、良い結果を得られるのではないだろうか?
女性にモテる(=女性が気分良く長居してくれる)にはどうしたらいいかを研究し尽くし、リノベーションすれば、かなりの人気物件に生まれ変わるように思う。
僕自身、そう考えているだけで、実行に移したことはないのだけれど・・・。

“モテ部屋”にするためのアイディア

ここからは「音が聞こえないトイレ」以外に、こんな部屋にしたら女性にモテるんじゃないだろうか?と、僕自身が妄想したことをお伝えしようと思う。
この手のことは、女性の大家さん・設計士さん・内装工事業者さんのほうが女性目線で企画できるから、得意だろうと思うのだが、モテない僕が一生懸命考えたので聞いてほしい(笑)。

まず、ワンルームの部屋でもベッドは見えないほうがいいような気がする。
そのため、天井まで届く高さの棚を予め備え付けておき、そこで生活空間と寝る空間とを仕切れるようにしたらどうだろうか?
単純にブラインドやロールスクリーン、アコーディオンカーテンなどでベッドスペースを仕切る方法もある。
『あの娘を落とす間取り』では天蓋カーテン付きベッドというアイディアも載っていた。天蓋カーテン付きベッドを見たら引いてしまう女性が多い気がしなくもないが、一考の余地はあるだろう。

パウダールームにある洗面台は、女優ミラー付きのものにしたらどうだろう。
女優ミラーは多くの男性にとってあまり縁がないものだが、女性には喜ばれるように思う。
ミラーはもちろん三面鏡で、裏の収納スペースは多く空けておき、彼女に使ってもらうようにする。お化粧の道具を置きっぱなしにできるとなったら、何泊もしてくれるかもしれない。

ドラマでは彼女が部屋に来て、手料理を振る舞ってくれるシーンがよく出てくる。
やもめ男の願望の象徴だが、もし彼女が料理をしたくなるようなキッチンだったら、その願望は叶いやすくなるのではないだろうか? 
アイランドキッチンであれば、料理をしている彼女の姿をずっと眺めていられるから尚良し。
ああ、でも料理が嫌いな女性だと、プレッシャーに感じて寄り付かなくなるかもしれん。
その場合は男性が料理をしてあげるとよいか。料理のできる男性はモテるというのは通説だ。

最後にVol.039でも紹介したアイディアだが、内装を自由にアレンジできるようにしたら面白いと思う。
前回の記事は自分好みのインテリアにして、自分が居心地の良い空間をつくることが目的だったが、今回はちょっと違って、彼女の好みに寄せてアレンジすることを提案したい。
部屋に遊びに行ったら、自分の好みにピッタリの部屋だったりすると驚くだろうし、居心地が良くて長居してくれるかもしれない。
その女性にフラレてしまったら、別の女性が好む内装にする必要がありそうだけど。

“モテ部屋”の空き待ちは「アリ」か「ナシ」か?

今回の記事は、単身者向け物件の空室に悩むオーナーさんに、ひとつの考え方を提示したものだが、実際にそんな“モテ部屋”ができたら住んでみたいという方もたくさんおられるだろう。その意志を空き待ちの形でオーナーさんたちに示してほしいが、しかしちょっと待てよ。この空き待ちはかなり恥ずかしいかもしれない。
実際、“モテ部屋”をつくったとして、募集図面などに「“モテ部屋”完成!」などとPRできそうもない。「サイトで見たのですが”モテ部屋”は内見できますか?」などと不動産会社に訊ねる場面を想像したら、かなり恥ずかしい。
となると、“モテ部屋”を欲している人へコンセプトが伝わる可能性はかなり低いということだから、この企画は成立しそうもないな(苦笑)。
ただ、内装を自由にアレンジできる部屋だったら、“モテ部屋”を心の中のコンセプトにして、ここに書いたことを全部実現できるかもしれない。内装を自由にアレンジできる部屋は、ほかにもいろいろな願望を叶えてくれるものだと思うので、これはやっぱり増やしてみたい。

文:久保田大介

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久保田 大介

『ワクワク賃貸®』編集長。有限会社PM工房社・代表取締役。 個性的なコンセプトを持った賃貸物件の新築やリノベーションのコンサルティングを柱に事業を展開している。 2018年1月より本ウェブマガジンの発行を開始。 夢はオーナーさん、入居者さん、管理会社のスタッフさんたちがしあわせな気持ちで関わっていけるコンセプト賃貸を日本中にたくさん誕生させていくこと。

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