《 入居者インタビュー 》Vol.010

大切な動物と幸せに暮らせる賃貸住宅〜緑豊かな環境と動物の生活に寄り添う細やかな工夫〜

投稿日:

日常に幸せと彩りを与えてくれる大切なペット。言葉が通じないからこそ、その子が快適に暮らせているか、飼い主はさまざまに思いを巡らせるはずです。

東京メトロ東西線「神楽坂」駅と都営大江戸線「牛込柳町」駅の両駅からアクセスできる「ワク賃031」は、動物と暮らす上でいくつもの工夫が施された賃貸物件。使い勝手のいいディテールから垣間見えるのは、オーナー家族の生き物に対する優しい眼差しです。
そして、そんな人間と動物の共生を包み込むように植えられた植物たちは年々枝葉を伸ばし、敷地は美しく姿を変えていきます。

今回は、4年前に入居され、2年前に保護犬のシュタイン君を迎えられた多国籍のご夫婦にお話を伺いました。

竹島悠貴さん:日本と韓国出身。アメリカ・シカゴにある企業に在籍する景観設計士。ご家族はオーストラリア在住。

ルチャ・エニさん:モルドバ共和国出身。日本の有名建築設計事務所に在籍する建築家。

シュタイン:広島の野犬を保護する世田谷のシェルターから2年前に引き取られたミックス犬。家の中で人間と暮らすのは生まれて初めて。今では自分のインスタグラムアカウントを持ち、暮らしの様子を発信している。

まずは物件探しのお話から。どんなところに住みたいと思われていたのですか?

ミルチャさん:コロナを機に二人とも在宅勤務に切り替わり、それまで住んでいた中野の家より大きくて、もう少し東京の中心部に位置する場所を探していました。神楽坂を探し始めたのは、以前オフィスがあった馴染みのある場所だったからです。

悠貴さん:それまでもいわゆるデザイナーズ物件に住んでいたのですが、やっぱりおもしろい空間がいいと思って。私はすでに自宅で仕事をしていたのですが、二人ともとなると、広さが必要でした。大きな窓も欲しかった。
ご覧の通り、彼は背が高いでしょう。いいなと思った物件でも浴室が小さかったり、天井が低かったり(笑)。ここに行き当たるまで3ヶ月は探しました。

ミルチャさん:日本では細かく仕切られた間取りが多いですよね。でもここは階段を上がった上皆のリビングダイニングが一つのオープンなスペースになっていて、そこが気に入りました。

もう一つは、ペットが飼えるということ。おまけに犬が走り回れる共有庭があって、これはいいと思いました。人と動物が共生しながらコミュニティを形成できるという全体的なコンセプトにも惹かれました。
(悠貴さんに向かって)君もリビングで一度、走ってみたよね?

悠貴さん:そうそう!(リビングの対角を指でなぞりながら)こちらの角からあちらの角まで、「ここ走れる!」って言いながらね(笑)。

入居された時点では、ペットはいなかったんですよね?

ミルチャさん:彼女がずっと犬を欲しがっていたんですが、僕たちはけっこう慎重にものごとを考えるんですよ。犬を飼ったら、母国への里帰りをどうするか、将来的にどう暮らすかなど、よく考える必要がありました。

悠貴さん:留守中は友達が犬を見てくれるということになり、背中を押されて、保護犬シェルターからシュタインを引き取りました。
毛並みはめちゃくちゃで、人間と暮らしたこともない。すでに4歳ほどでしたが、オオカミみたいな尖った耳と温厚な性格を見て、この子だと思いました。

シュタインはピースワンコジャパン世田谷譲渡センターから引き取られたミックス犬。

ミルチャさん:一言でいうと、シュタインは「チル」。クールで落ち着いているという意味です。この子とならうまくやっていけそうな気がしました。

保護犬と一緒に暮らす上で必要な手続きは? 
シュタインはここを気に入りましたか?

悠貴さん:管理会社から許可証をいただき、ペット可な物件に住んでいるという書類をシェルターに提出しました。

ミルチャさん:ここに連れてきた当初、シュタインはビクビクしていました。ペットを飼う上で「3日、3週間、3ヶ月」という目安があるらしいですが、彼は3ヶ月ほどかかりましたね。

悠貴さん:犬は本来、群れを成して暮らすもので、一緒に寝ることが大切らしいんですね。そこで、私たちと一緒にベッドルームで寝るようになってから、だいぶ慣れましたね。昔はケージから出てこなかったんですが、もうそれは嫌だと(笑)。今ではすっかり馴染んでいます。

在宅勤務のお二人の日常はどんな感じですか?

ミルチャさん:二人とも仕事では指導的な立場にあるので、海外とのオンライン会議が多いです。ヨーロッパ、アメリカ、中東などと仕事をしているので、時差の関係で午後から夜にかけて忙しくなります。だから朝は少し遅めです。リビングのソファに座って、コーヒーを飲みながら本を読んで過ごします。

光がふんだんに入ってきますよね。

ミルチャさん:日本の家は、採光よりもプライバシーを重視するように思います。近隣の家を見ても窓の外に格子などがある。僕だったら太陽から隠れるぐらいなら、見えちゃっても構いませんけどね(笑)。

悠貴さん:東西に2つの大きな窓があるので、いつでも明るいです。私たちはテレビを使わずに、プロジェクター投影を楽しんでいますが、夕方にならないと明るすぎて、逆に見えないほどです。でも昼間からテレビを見たくないので、ちょうどいいですね。
昼間は神楽坂近辺にランチを買いに行ったり、カフェに寄ったり。お年寄りが結構多い地域だと思うのですが、落ち着いていていいですね。

シュタイン君のルーティンは?

ミルチャさん:シュタインは外で用を足すので、一日4回の散歩が必要です。散歩から帰ってくると家の中のシャワーで足を洗います。外にも2つホースがあるんですが、それはあんまり好きじゃない・・・でも便利だと思います。

近くにある大日本印刷の敷地内の緑地とか、飯田橋のお堀沿い、神楽坂周辺の坂道も歩行者天国になったり、いい散歩道がたくさんあります。リュックにシュタインを入れて、自転車で出かけることもあるんですよ。

悠貴さん:お散歩中の糞は、外のゴミ箱に捨てるだけでいいのでとても楽です。オーナーさんが片付けてくださって、ありがたいです。

最近の東京の夏の暑さは厳しいですよね。都会で犬を飼うことの難しさは?

悠貴さん:外ではシューズを履かせることもあります。暑すぎる時は、敷地内の共有庭で走らせます。最近、芝生を植え替えてくださって、とってもいい感じです。

下の階では猫3匹と犬2匹を飼われているご家庭があって、外からキャットウォークを歩いている猫ちゃんの姿が見えたりと、常に他の生き物の気配は感じられます。
犬の種類や大きさに厳しく制限をかけていないし、多頭飼いが可能なのは珍しいかもしれません。

ここは、スリランカの建築家のジェフリー・バワ氏の「人間と植物と動物が緩やかに共生する」というコンセプトにインスパイアされた物件だそうです。建築のお仕事をされているお二人から見て、どう思われますか?

ミルチャさん:特定の建築家に着想を得て作られた住宅なのは、面白いですよね。普通クライアントというものは、雑誌にある写真を指差して「こういうのを作ってほしい」などと言うものですが、ここのオーナーの方は一つのスピリット(=精神)を念頭に置かれています。建築に対するアプローチとしては素晴らしいと思います。

悠貴さん:オーナーさんが動物好きなことは随所に感じられます。シュタインが共有庭で走り回っているのを見て、喜んでくださっているようです。

ミルチャさんはリビングでお仕事をされていて、悠貴さんは下の階をお仕事部屋にされていますね。
ベッドルーム、水回りも見せていただけますか?

シュタイン君が、こちらへどうぞ、と言わんばかりに階段を降りて誘導してくれました。ステップには滑り止めが貼ってあります。

ボードゲームが楽しめる低めのコーヒーテーブルはミルチャさん、その上のマグカップは悠貴さんお手製のもの。クリエイティブなお二人の様子がうかがえます。

悠貴さん:はい、サービスルームが私の仕事部屋です。キャンバスがたくさん置いてあるのは、仕事の傍らでアーティストとして活動しているからです。

階段のところに掲げてあるのは、ミルチャが描いた石の絵です。彼はもともと石というものが好きで、偶然にも「シュタイン」という名前はドイツ語で石という意味なんです。シェルターでつけらえた名前をそのまま使っているのですが、何か縁を感じました。

ベッドルームの床にもシュタインのベッドが置かれています。これが私たちの安息の場所です。

ミルチャさん:日本の浴室はやっぱり僕には小さいです。シカゴで暮らしていた時は、天井がもっと高かったし、浴室でゆっくり座ることもできました。でもここは他で見た東京の物件よりは快適です。僕はシャワー派なので、浴槽にはつかりませんが。

ここで入居されることを検討されている方々にメッセージをお願いします。

ミルチャさん:広さの関係で僕たちはこの2・3階のメゾネットに決めましたが、地下1階・1階の窓は網入りの防火ガラスじゃないのが羨ましいです! このメッシュが入った窓は馴染みがないので、どうも慣れないですね(笑)。
でも、共有庭もナイス、オーナーもナイス、立地はスーパーナイス。比較的新しい物件であること、そして内装に使われている木材、白壁、キッチンのタイルなどのデザイン性も気に入っています。

悠貴さん:お友達を呼んで、ムービーナイトと称した映画鑑賞会をしたこともあります。もっとも多くて13人を招いた食事会もしました。仕切りがないので、空間がフレキシブルに使えていいと思います。

最後にシュタイン君、一言ありますか?

シュタイン:僕はこの家と、自分の生活のルーティンと、この近所が気に入っています。悠貴が家族のいるオーストラリアに行く時も、ミルチャがモルドバに帰る時も、僕のお友達のナディルが面倒を見てくれるので、お留守番は平気です。
ペットホテルに行くよりも、この家の方がずっと好きだから。

取材・文:河野晴子

 

  • この記事を書いた人

河野 晴子(こうの・はるこ)

キュレーターを経て、現在は美術を専門とする翻訳家、ライター。国内外の美術書、展覧会カタログの翻訳と編集に携わる。主な訳書・訳文に『ジャン=ミシェル・バスキア ザ・ノートブックス』(フジテレビジョン/ブルーシープ、2019年)、『バスキアイズムズ』(美術出版社、2019年)、エイドリアン・ジョージ『ザ・キュレーターズ・ハンドブック』(フィルムアート社、2015年)、”From Postwar to Postmodern Art in Japan 1945-1989”(The Museum of Modern Art, New York、2012年)など。近年は、展覧会の音声ガイドの執筆も手がけている。

-入居者インタビュー

© 2024 楽しいコンセプトのある賃貸住宅を紹介するウェブマガジン|ワクワク賃貸®︎