《 ワクワク賃貸物件集 》Vol.048

憧れのMYミニシアターがこの手に!~映画館の館主気分を味わいながら暮らせる賃貸住宅

投稿日:2023年1月5日 更新日:

大きなスクリーンのシネマコンプレックスよりも、ミニシアターが好き!

映画ファンのなかには大きなスクリーンでハリウッド映画などの大作を観るのが好きという方も大勢いますが、ミニシアターも根強い人気があります。小さな空間に身を置いて、館主のこだわりで選りすぐられた映画を堪能するというのはミニシアターの醍醐味ですよね。
ミニシアターファンのなかには「自分も館主になってミニシアターを運営してみたい」とひそかに憧れている方もいるようで、かく言う私もそのひとり(笑)。あと、自分でテーマを決めて作品を選び、ミニ映画祭なんかもやってみたい。
この憧れを実現するには、どんなに小さくてもいいから自前の映画館をつくるのが早道ですが、仮に自分の持ち家につくったとしても、上映設備や内装などでゆうに100万円以上はかかりそう。まして賃貸住宅だったら、大家さんや管理会社の許可を得る必要があるから、相当ハードルが高い・・・と、常識にかかればこんなふうに諦めてしまう夢なのだけど、名古屋にMYミニシアターのある賃貸住宅ができたという噂を聞いて、飛んで行きました。これがまあ、予想以上に素敵なシアターで、自分のお金を一銭もかけずに自前の映画館を手に入れられるだなんて!とびっくりしてしまいました。
さっそくMYミニシアター付き賃貸住宅の紹介を始めましょう。

名古屋市営桜通線「瑞穂運動場西」駅から歩いて2分。1978年築のマンションの5階にその賃貸住宅はありました。
玄関を通ってダイニングキッチンに入った瞬間、「ほぉ~っ」と声が出ました。室内全体がきれいにリノベーションされていたのです。これだけでもう十分素晴らしいのですが、そこに重厚感のある扉が・・・

扉の上には「ON AIR」のサインがあり、MYミニシアターへの期待は否が応でも高まります。

いかにも映画館らしい観音開きの扉を開けると・・・

目の前にミニシアターが出現!
一気に異世界に引き込まれます。

このミニシアター、全体を見てすぐ「わぁ~っ!」とはしゃぎたい気持ちになりますが、ディテールをつぶさに見ていくと、そのこだわりぶりに(いい意味で)くすっと笑みがこぼれてきます。
たとえばこの手すり。通路から直接座席に着くことを拒み、わざわざ前から回り込まないといけないのです。
手にドリンクやポップコーンを抱え、注意をしながら館内を歩く、あの気分を味わえます(笑)。いやぁ、もうすでに楽しい♪

4席の真っ赤なシートも実に本格的。
この企画をした不動産会社の担当者にお話を聞くと、「本格的」なのは当たり前。
何と、大手シネコンなどに納入しているグローバル企業の製品で、実際の映画館にあるシートとまったく同じものだと言うのです。
通常は100ロット単位でしか受注してもらえないそうなのですが、担当者がこの賃貸住宅の企画について熱く語ったところ、「面白いですね!」と乗ってきてくださり、4席だけ納めてくださったのだとか。熱く語る担当者さんも、乗ってくださるメーカーさんも素敵です。

世界品質のシートですから座り心地が抜群なのも納得ですが、ちゃんとドリンクホルダーまでついているのが素晴らしい。まさに本物、“リアル”です。

座席に座って天井を見上げると、天井もまたシアターそのもの。
上映開始前はダウンライトが点灯させ、上映開始と同時に消して真っ暗にする。
雰囲気の演出も“リアル”です。

室内が真っ暗になると危ないと思われた方はご安心を。
座席下には映画館さながら、足元灯もちゃんとついています。
ね、本当に“リアル”でしょう?

“リアル”、“リアル”と連呼してうるさく感じた人もいるかもしれませんが、そんな方にお見せしたいのがこの避難サイン。
ここまで演出がこまかいと、本気で映画館にいる気分に浸れます。

スクリーンはキクチの「GSR-80HDW」という製品が使用されています。
80インチあればかなりの迫力。
本当はもう少し大きなサイズのスクリーンを設置されたかったそうですが、部屋の横幅からこれが最大だったとのこと。
実はこのスクリーンの裏はベランダに出る窓になっているのだけれど、木製扉で窓を塞いでいるので、陽の光が漏れ入ってくることはありません。
スクリーンをしまって木製扉を開けると、普通の部屋に戻せますから、たまには新鮮な空気を部屋に取り込んであげましょう。

プロジェクターはSONYの「VPL-HW60 WC」、Blu-rayプレイヤーはPanasonicの「DMR-2W51」を採用。映写台が天井にしっかりとしつらえてあり、見上げないと見えないようになっているのも、映画館の雰囲気を損なわないためには大事なポイント。

スピーカーはPOLKの「MXT60」をスクリーンの左右に2台設置。迫力ある大音声を楽しめます。
ところでこのシアタールームは防音仕様にはなっていません。強いて言えば、床に吸音性能が高いカーペットが敷き込まれているぐらい。
それじゃあ、隣や上下階の人から「うるさい!」とクレームが入ってきやしないだろうか?と心配になりましたが、すぐにその心配はないことが判明。
何と、この部屋、右側と上階に部屋がないという配置に恵まれているのです。
下には部屋があるから吸音カーペットを敷いています。左側は自宅の洋室を挟んで接しているので、シアタールームとダイレクトに接していません。
つまりこの部屋はMYミニシアター付き賃貸住宅になるべき運命の部屋だったというわけです。

内装も映画館のしつらえに徹底的にこだわっています。
この腰板のパネルなんか、本当にカッコいい。クロスも重厚感ある色合いでいいけれど、これが床まであったら、ちょっと興醒めかもしれず、このパネルがあることで、いっそう映画館らしくなっています。

暗い色合いにすることへのこだわりは、スイッチプレートにも表れています。
このMYミニシアターは、よく見ると白いものがほとんどありません。
エアコンのダクトも黒く塗られていました。
エアコン本体は白のままにしてしまったそうで、担当者さんは「もっとこだわってもよかったなあ」とすごいことを言ってました。でも黒いエアコンも一応売ってはいるので、このエアコンの白が気になる方は、自費で交換してみてください・・・って、そこまでする人はそうそういないと思いますけど(笑)。

座席は前に2席、後ろに2席あり、段差も実際の映画館と同じにしているとのこと。
試しに担当者さんに前に座ってもらって写真を撮ってみました。
こんな感じでスクリーンに前の人の頭がかからない程度の段差となっています。
前の頭を視界に入れてスクリーンを見つめるというのも、映画館の“リアル”だと私は思うので、あえて誰かを前に座らせて映画を観てみたい。

いやぁ、ホント、惚れ惚れするようなMYミニシアターです。
この設備と内装を自費でつくろうとしたら、シートも高そうだからたぶん200万円近くかかるでしょう。DIYをしても設備が設備だから、そんなには安くならないと思います。
これが賃貸物件についているって、どれだけすごいことか。家賃は普通にリノベーションした状態の部屋より2万円ぐらい高いそうですが、その程度ならお得感のほうがはるかに勝ります。賃貸住宅でこれを実現するのは、まず無理ですもの。
自前の設備だと、故障してしまったら自費で修理・交換をしなくてはいけませんが、こちらは備え付けの設備なので、オーナーさん側の負担で対応してもらえるのもありがたい。やっぱりオトクな物件です。

座席に座りながら担当者さんのお話を聞いている間、『スターウォーズ』と『カサブランカ』を上映してもらっていました。
『スターウォーズ』の迫力ある映像と音響、『カサブランカ』の郷愁に浸らせてもらって取材するというのも乙なもの。
それも終わって館内から出ようと思ったら、この扉に気が付きました。
室内側の扉の装飾はまさに映画館そのもの。「いやぁ、MYミニシアターって本当にいいもんですね~」と水野晴郎さん調にしみじみつぶやいてしまいました(ちょっと古い?)。

ここは映画館ではなく、MYミニシアター付き賃貸住宅なので、住宅部分も紹介しましょう。
間取りは2DKで、2室ある洋室のうち1室がシアタールームです。
シアタールーム以外もフルリノベーションされていて、それだけでも十分価値があるお部屋になっています。

こちらはダイニングキッチン。10畳の広さがあれば「LDK」と表記できますが、9畳なので「DK」です。でも部屋の形がとてもよいので、「LDK」のように使えると思います。
キッチン(3口ガスコンロ・グリル付き)ももちろんおニューです。

ミニシアタールームの隣にある寝室は6畳大の広さ。ベッドを2つ入れても余力のあるスペースです。

寝室にはクローゼットもしっかりついています。
収納はダイニングキッチンのほうにもついているので、収納力も問題なし。

パウダールームには独立洗面台と洗濯機置き場があります。
広さにゆとりがあり、小窓もついているので、とても開放的な空間となっています。

バスルームは追い焚きと浴室乾燥機能もついています。

トイレはパウダールームの中にあるため、使用中の音がダイニングやミニシアターに聞こえない点がGood。温水洗浄機能ももちろんついています。

最後に紹介するのも何ですが、こちらは玄関。
収納力豊富なシューズボックスもついています。
玄関をはじめ部屋全体が黒とグレーを上手に使っていて、それがミニシアタールームの暗い配色とマッチしている感じ。こういうこまやかさは大好きです。

名古屋は仕事や観光で何度も訪れたことがあるけれど、「暮らす」という視点で捉えたことがないので、ベッドタウンである桜通線「瑞穂運動場西」駅の街情報もほとんど知らない。
そこでネットで情報を拾ってきました。以下、ランダムに紹介します。

  • 近くに桜並木、陸上競技場、フットボール競技場、野球場、弓道場、市民プール、ジムなどがあり、緑が多く環境はいいと思います。
  • Jリーグの試合があるときに賑やかになるのが楽しくていい。
  • 瑞穂公園が近くウォーキングが楽しめます。
  • 近くに激安スーパーやイオンもあり、なんでも自転車の距離で買い物ができます。
  • モスバーガー1号店がある。
  • 郵便局は集中局がありとても便利。
  • 名古屋市内の中では治安がよい。
  • 子どもが多く家族で安心して暮らせる街です。

ざっとこんな感じで、企画された不動産会社の方に確認したら、「その通り、とても暮らしやすい街です」とのこと。
パロマ瑞穂スタジアムはサッカーの名古屋グランパスのホームスタジアムでしたが、現在建て替え中で、2025年度に新スタジアムが完成するそうです。2026年に名古屋で開催されるアジア大会のメイン会場になる予定だから、スポーツ好きな人にとってはたまらない立地ですね。

MYミニシアターがついた賃貸住宅はいかがでしたか?
ここで自分だけでなく、家族や友人それぞれが「◯◯映画特集」などと企画を練って、上映会をプログラミングしてみたら、みんながミニシアターの館主気分を味わえて、いっそう楽しくなりそうです。
私は学生時代、8mmで自主映画を撮っていたのですが、仲間とつくった映画をここで上映したら、映画監督気分まで味わえそうだなあと思いました(笑)。
映画だけでなく、家族や友人とスポーツ観戦をしたり、ゲームをしたりするのも楽しいでしょう。

MYミニシアター付き賃貸住宅を企画した不動産会社さんは、あまりの反響の大きさに驚かれたそうですが(30組以上の方が内見に押し寄せたのだとか)、それで自信を深められ、「このあと2号、3号・・・と増やしていきたい!」とおっしゃっていました。
「ワクワク賃貸」で空き待ち登録をしていただけましたら、次の部屋が企画された段階で情報をお知らせできそうです。皆様のご登録をお待ちしています。

物件情報

  • 物件コード:ワク賃048
  • 住   所:愛知県名古屋市瑞穂区瑞穂通5丁目
  • 構   造:鉄筋コンクリート造5階建て
  • 築 年 月:1978年10月
  • 専有面積・間取り:51.03㎡・2LDK(うち1室はシアタールーム)
  • 設備:キッチン(3口ガスコンロ・グリル付き)/バス・トイレ別/バスルーム(追焚き機能付き)/シャワートイレ/独立洗面台/室内洗濯機置場/エアコン1台/クローゼット/シューズボックス/バルコニー/メールボックス/駐輪場

募集条件

  • 賃料:前回募集時は9万円台でした。
  • 共益費:6,000円
  • 敷金・礼金:なし
  • 契約形態:普通借家契約
  • 契約期間:2年
  • 更新料:新賃料の1ヵ月分
  • 火災保険:加入必須
  • 保証会社利用:必須
  • 解約予告:1ヵ月前
  • ペット飼育:不可
  • 「空室が出たら連絡がほしい!」という方は
    「お問合せ」ページを利用してご登録ください。
    空室が出た場合と、類似のワクワク賃貸®物件ができたときのみ、ご連絡いたします。

文:久保田大介

  • この記事を書いた人

久保田 大介

『ワクワク賃貸®』編集長。有限会社PM工房社・代表取締役。 個性的なコンセプトを持った賃貸物件の新築やリノベーションのコンサルティングを柱に事業を展開している。 2018年1月より本ウェブマガジンの発行を開始。 夢はオーナーさん、入居者さん、管理会社のスタッフさんたちがしあわせな気持ちで関わっていけるコンセプト賃貸を日本中にたくさん誕生させていくこと。

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