《 ワクワク賃貸妄想中 》Vol.004

楽しく赤ちゃんを育てられる賃貸住宅

投稿日:2018年3月8日 更新日:

「赤ちゃんがいるご家庭の入居は可能ですか?」

仲介業者さんから賃貸物件空き確認の電話が入るとき、こう質問をされることがよくある。

なぜそんなことを訊かれるかというと、表向きそうとは言わないものの、赤ちゃんがいるご家庭の入居を拒む大家さん、管理会社が少なくないからだ。

赤ちゃんは当たり前だが大きな声でよく泣き、笑い、叫ぶ。

歩けるようになるとバタバタと足音を立てて歩き回る。

「明るくにぎやかでいいじゃないか」と思ってくださる入居者さんが大勢いる反面、「うるさくてかなわない、何とかしてください!」と管理会社にクレームを言ってこられる方もまた少なくない。

クレームを受けた管理会社のスタッフは「ご近所からクレームが入っているので、申し訳ないですが、もう少し静かにしていただけませんか?」と赤ちゃん世帯の入居者さんに連絡する。

はじめのうちは「すみません。気を付けます」と謝っておられた入居者さんだが、何度も注意されるうちに「もうどうしたらいいかわかりません・・・」とうなだれてしまったり、「静かにしなさいと言って、聞くぐらいだったら苦労しません!」と逆ギレしたりするようになる。

赤ちゃんの発する騒音(?)に悩む人もストレス、注意される人もストレス。

やがてどちらかが退去してしまうというケースの何と多いことか。。。

少子高齢化問題を抱える我が日本。頑張って赤ちゃんを育てているご家庭にはもっと寛容に接してもいいのでは?と個人的には思っているが、価値観は人それぞれ、自分の考えを押し付けることもできない。

そこで考える。

そもそも赤ちゃんがいる世帯といない世帯が同じマンション(アパート)に共住しているからいかんのではないか?

そうではなくて、赤ちゃんがいる世帯優先、あるいは限定という賃貸マンション(アパート)がたくさん出来たらいいんじゃないだろうか?

その物件では赤ちゃんがいない世帯の入居は断らない。

ただ入居前に「ここは赤ちゃんがいる世帯優先なので、『うるさい!』というクレームは一切受け付けません。そういうクレームを言われた方は退去していただきます」と説明し、納得のうえで契約していただく。

そんな賃貸物件ってあるのかな?

子育てしやすいマンションというのはよく耳にするけれど、赤ちゃんがいる世帯優先(限定)というのはあまり聞いたことがない。

だったらつくってみたいと思う。

僕がつくるとしたら、全世帯ベビーカーや電動自転車、三輪車が置ける場所を1階に設けるとか、柱や建具、カウンターなどの角は丸くしてゴムラバーをつけるとか、キッチンに入って来られないよう扉をつけるとか、そういうことは当然やるとして、そのうえでワクワク楽しい要素を加えたいなと思う。

たとえばロの字型にお部屋を配置し、どの家からも中庭に出入りできるようにして、そこに砂場をつくるのはどうだろう?

う~ん、これはすでにありそうだな。

であれば共用階段の横にすべり台を設けるなんてのは?

お母さんが赤ちゃんを抱いて階段を下りるのは危ないから、抱っこしたまますべり台でス~ッとすべり下りるのだ。

階段横のすべり台は見た目もとても楽しげだろう。想像するだけでワクワクしてくる。

えっ? すべり台は階段より危ないんじゃないか、何かあったら大家さんや管理会社が責任を問われるんじゃないかって?

それはどうだか。 まあじっくり構想をあたためていくこととしよう(^.^)

 
文責:久保田大介
イラスト:コミック堂

  • この記事を書いた人

久保田 大介

『ワクワク賃貸®』編集長。有限会社PM工房社・代表取締役。 個性的なコンセプトを持った賃貸物件の新築やリノベーションのコンサルティングを柱に事業を展開している。 2018年1月より本ウェブマガジンの発行を開始。 夢はオーナーさん、入居者さん、管理会社のスタッフさんたちがしあわせな気持ちで関わっていけるコンセプト賃貸を日本中にたくさん誕生させていくこと。

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