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《 コレクティブハウスの暮らし 》Vol.011

コレクティブハウスでは家具のメンテナンスもDIYでやります!

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皆さん、こんにちは。コレクティブ研究家の久保有美です。
私はコレクティブな暮らし方=「つながり、ともに働く、フラットな関係」という暮らし方について日々考え活動しています。

私が暮らしているコレクティブハウス聖蹟はオープンしてから12年が経過しています。この12年の間、大規模修繕をはじめ建物のメンテナンスはオーナーさんが中心に実施してくれていますが、日々使っている家具は、居住者がお金を出し合って購入しているため、メンテナンスも居住者で考えて実施します。

先日、いつもダイニングで使用しているテーブルのメンテナンスをすることが決まりました。このメンテナンスについては3年から5年は検討していました。コレクティブハウスの暮らしに馴染みがない方からは、「何をそんなに検討することがあるのか?」「そんなに難しいの?」「よくそんなに検討できるよね、疲れない?」と言われることもあります。

定例の掃除で拭き掃除していても、汚れは蓄積されていく

テーブルのメンテナンスについては私が入居する前から協議がされていたので、どれくらい話し合っているか正確な時間はわかりませんが、「やっとだね!」という声が多く上がりました。これに限らず、何かを始める時は話し合いが長期化します。それは、この検討が仕事のことではないので短い時間で結論を出すことを必ずしも望んでいないからだと思います。大人が20人近くいて、それぞれの考えを認め合い、なぜそう思うのかを一つずつ確認したり協議したりしていくと、自ずと長期化します。

でも、どこかのタイミングで何かしらの結論は出ます。去年はコロナ禍でテーブルをみんなが使うことも少なく、居住者の関心はさほどありませんでした。でも今年に入り、備品グループがコレクティブハウスの物の使い方や今まで懸念事項で上がっていたことに着手し解決しようと動き出しました。話し合いについてはコレクティブハウスに住む居住者たちがしますが、検討事項のマネジメントについてはグループを作って、意見をどうやって聞くか、どんな方法がいいのかなどを取りまとめていきます。このグループは一過性のものではなく、年間を通して所属グループを決めます(グループ決めなどはまた別の機会に)。

今年はコロナ禍でコモンスペースの使い方が変わってきたこともあり、検討していたテーブルのメンテナンスをまずは1台グループメンバーでやってみよう、ということになりました。

ヤスリの品番を変えてみたり、ヤスリをかける前にセスキで拭いたりするのがPOINTと判明

メンテナンス方法として、購入した業者に費用を払ってやってもらうか、または自分たちでメンテナンスキットを購入してやるか、大きく分けてこの2つがありました。ダイニングテーブルなので、業者に依頼するとなるとメンテナンス代のほかに送料が高くつきそうなので、1台試しに自分たちでやってみて、どうしようもなく手間がかかったり、失敗が多くなったりするようであれば、業者にお願いをしてみようとグループで話し合いました。この案について居住者全員に意見を聞き、方向性の承認をもらったので着手していったのです。

業者に頼めば簡単ですし、手間はかかりませんが、費用がかかります。その費用を捻出するのも私たち居住者です。1台だけであれば依頼するほうが早くて良いかもしれませんが、コレクティブハウス聖蹟のダイニングテーブルは全部で6台。コロナ禍でコモンミールをダイニングで食べることがないとはいえ、日常的に誰かしらはこのテーブルで仕事や勉強をしています。子どもたちも宿題をやったり遊んだりしています。一斉にテーブルを業者に送ることはできないし、そもそも送料が結構かかる。では、自分たちでまずは1台やってみよう、となったのです。

はじめに備品グループが作業をしてみて、やり方や難しいところを把握して、自分たちでできそうかを判断することにしました。お試しがうまくいったので、居住者をチーム分けしてメンテナンス作業を進めることに決めました。

4〜5人を1チームとして日程調整し、作業の準備や大まかな作業の内容のまとめなどは備品グループで行いました。居住者の中にはDIYが得意な人もいれば不慣れな人もいるので、細かな進め方は各チームに任せました。

この写真のチームは、DIYに慣れている人が作業を中心的にすすめ、仕上がりにこだわりを持って声かけをする人、作業が捗るように音楽をかけたり応援したりする人、など自然に役割が見つかって作業が進んでいったようです。意図的に役割を見つけなくてはいけない、と感じている人はあまりいないと思います。会社の仕事ではない、ということが大きなポイントなのではないかと個人的には感じています。

会社という組織でもなく、みんな友達という仲良しメンバーばっかりということでもありませんが、全員が同じ目的に向かって行動して暮らしをしている、ということは確かです。その中でもメンテナンスを自分たちで行うDIYや共同作業は日々のコモンミールやみどりの活動などと同様に一体感を持ってできるので難しく考えることはないのかなと思います。自分たちで購入し、自分たちで使っているテーブルを自分たちでメンテナンスする。それはごくごく当たり前のことかな、と作業をしていて思いました。

コレクティブハウスは賃貸には違いないけれど、自分たちの暮らしは自分たちで決めて、実行していく。そんなごく当たり前のことをやっているのだな、とメンテナンスDIYを通して考えました。「DIY賃貸推進プロジェクト」のコラムでも語られていますが、自分たちでやったほうが愛着が湧く、というのは共有物でも同様だと思います! みんなこれからすべすべに綺麗になったテーブルを丁寧に使うことになりそうです。

今はもっぱらだれが最初にワインをこぼすかが話題になっています。ハウスの子どもたちが落書きしちゃうのを親が恐れるという事態にも発展(笑)。その結果、テーブルクロスをかけ、コップやワイングラスの下に敷く小皿を用意することで落ち着きそうです。

みんなで手をかければ使い方を見直したり、どういう使い方をするのかも考える機会になったりしますね。こうして暮らしは醸成されていくのだな、と改めて感じたメンテナンスでした。

文:久保有美

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久保 有美

久保 有美

不動産フリーエージェント。京都出身(京都いうても西の方) 好きな数字:3&9 宅地建物取引士 社会福祉士 賃貸不動産経営管理士 大学でコレクティブハウスという暮らし方に出会う。京都でコレクティブをやりたいと言い続け、建築会社・不動産コンサルティング会社を経て2021年に独立。 新たな暮らし方の提案、福祉と不動産の連携を目指す。

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